祝福王
このマンガがおもしろいのか、好きなのか、
実は自分でもよく分からないんですが、
とにかく圧倒される迫力を持ったマンガです。
宗教をテーマにした物語や書物で、宗教の“周辺”でなく、宗教そのものを描こうとしたものは意外と読んだことがなくて(それは多分それが宗教になってしまうからなのかもしれませんが)、その意味で唯一の強い印象を持っているマンガです。
途中かなりエキセントリックな展開に当然といえば当然向かっていて、作者自身制御できてるのかどうなのか、という緊張感もあったりして。
煉獄の亡者の描写は、異常。
どういう境地に作者がその頃あったかがうかがい知れる恐ろしさ。
宗教そのものを描こうとしたあまり例のないフィクションという点と、それに宿る異様な迫力で、記憶にとどめていいマンガだと思います。