誰も知らない
レンタルDVDで映画を観て、世評にたがわぬいい映画だと思ったのですぐにKW登録しようと思ったものの、
1日まとめられないでいました。
今も実は整理がつきません。
本当はそういう考えや立場の固まらないものをKWにするのはどうかと思うんですが、とにかく何か発言したい気持ちに逆らえず…。
考えのまとまらない理由は明白で、ものすごい絶望を描いた映画だと思ったら、モデルになっているという事件がさらに陰鬱で救われないものだったからです。
監督の意図や気持ちを含め、とてもいろいろ考えました。
でも結局、自分が何を感じたかを書くしかないし、そこはぶれないようにも思えました。
ニジが絶望を知っているのか、と言われれば多分知らないのだけれど、この映画はとてもクリアに“絶望の感触”を描いてる気がしました。
それはきっととても乾いていて、
全編からそういう乾いた印象を受けます。
湿った感傷や、憎しみや、悲しみは、それは苦しいけど、もしかしたら余裕とも言えるのかもしれない。
本当の絶望の感触は、もっと乾いているのかも、と
そう、思いました。
そしてその感触は意外に“希望の感触”と近しいのかもしれない、なんて言ったら笑いますか?
決して軽く思っているんじゃないですよ。
この映画に決して希望は無いように思います。
ただ、“希望に近い匂い”を持つ、“絶望の感触”だけが、ある。
そして、人には意思だけが、どこまでも、残る。
どうしようもなく、残る。
それはやはり涙もでない程の“絶望”だと思います。
でも。能天気に言えばそれは同時に“希望”かもしれません。
ニジはこの絶望の映画からはそんなこと思えなかったけど、考えはしました。
映画終盤、母親からの送金に決定的な絶望を感じました。
あと、話題の柳楽優弥はもちろん、キャスト皆が素晴らしいと思いました。大人も含め。
個人的にはやはり柳楽優弥と、韓 英恵が大注目です。今後をとても楽しみにしています。
28回修正を重ねてなお、まだまとまらないままのKWです。(笑)後でたまらなく恥ずかしくなったりしたら、登録消します…。