12:04 am
ボノボの「THANK YOU FOR THE MUSIC」には、時々ものすごい勢いでやられる時がある。
今日がその日で、すごく楽しい気持ちや、嫌な気持ちや、疲れや、期待や、不安や、いろんなものが頭でぐちゃぐちゃしてたんだけど、吹き飛んでしまった。帰り道の暗闇に乗じて、顔をくしゃくしゃにしながら涙をこらえて、何回も何回もリピートをした。
そして色々考えた。
30数年生きてきた実感として、そろそろ断言してもいいかもしれない、と思うことがある。
全ての震えるほどの喜びや、楽しさは、人と人の間にしかない。
全てのささやかな、だけど世界を変える幸福は、人と人の間にしかない。
(逆もいえるだろうけども。)
なぜなら、わたしが人だからだ。
なぜなら、あなたが人だからだ。
わたしは断言することがあまり好きではないけれど、これはおそらく、そうなんじゃないか、と思っている。
とても広い意味での“人と人の間”ではあるけれど。
楽しいことと、楽なことは、違う。
人と人の間にいる自分を自分から切り離して、そいつを眺めて生きることは、きっとできるだろう。
そしてそれは、楽だろう。
そして、楽なことは意外と楽しい。
しかし。
楽なことでわたしは震えられない。
震えるほどの高まりは、やはり必ず、人の間にある喜びや楽しさからやってくる。(悲しみや憎しみからやってくる。)
そしてわたしはその震えるほどの高まりを、無視できない。
誰だってそうだ、と言うだろうか。
これも30年生きてきての実感だが、“楽しい”より“楽”を選んで生きる人は、多いと思う。
自分も含めて。
それを否定もしない。
選択の問題だ。
ただ、震えるような喜びは、結局人と人の間にしかないことは、感じていた方がいい気がする。
だからもっと、開いていきたいなあ、と思った夜だったのでした。
人と人の間に、きっと“距離”はどうしようもなく残るんだと思う。そこは理解しなければ。
しかし。
“壁”は取り除ける。
“壁”は取り除ける。