BECK
マンガの『BECK』です。
マンガというのは、大きな表現の制約として、“動かない”“音がしない”の2つを当然持つわけですが、わざわざその表現手段で音楽ものに取り組んで、しかもがっつり成功してしまっている希有な例です。
結局、人の世の興奮というのは“BECKのケミストリー”のような事につきて、あとはいかにそれを提示してみせるかが、ストーリーライターの腕の見せ所ですが、とてもいいです。
もともとバンドというのは、“海賊”や“バスケチーム”同様、そういう“興奮を呼ぶ”フォーマットといえますが、前述のような制約が難しくしていたと思うのです。そこに成功したんですから、そりゃあいいです。熱いです。
斉藤さんや川久保さんら脇を固めるキャラクターもいいですよね。
まあ、そんなみんな分かってる解説はどうでもいいですね。
音鳴らぬ媒体から音を鳴らした、その秘密はやっぱり、作者の音楽への愛情でしょうか。
100人の耳に100通りの『HUMAN FLY』が鳴り響いている。そのことにとても興奮をおぼえます。
がんばれ!コユキ!サク!平くん!千葉!竜介!