王立宇宙軍 オネアミスの翼
リアルタイムで見た時には、「絵がキレイ!」ということ、だけど「お話はつまんないなあ」ということ、その2つの印象でした。
子どもだし…。
でも、ずっとずっと、心に引っかかりまくっていました。
大人になって見返して、どれほどこの作品が自分の感受性と呼ばれるであろう心と頭の部分に大きな影響を与えていたのかに気がついて、驚きました。
あの異世界・オネアミスのリアリティにしびれます。
全然違いますが、似た空気を85年のアニメ作品『銀河鉄道の夜』にも感じています。(こちらも名作だと思います。)
あと、やっぱり絵のクオリティーは今見ても遜色を感じさせないレベル。80年代の公開とは思えません。
打ち上げの時のやりとり。
ああ、泣く。ああ、泣くともさ。
男達が“くだらないこと”に命をかける姿になんでこんなに感動するのか?
“立派なこと”の皮をかぶった腐ったことが多すぎるからだよ、この世界は。
シロツグとリイクニの圧倒的な、だけど静かな断絶も物語に深みをあたえていると思います。
バンダイの大資本が(おそらく)当時は訳の分からない若造集団であったであろうGAINAX(この映画を期に創設)に金を注ぎ込んで、あまつさえ“世界の坂本”まで登場させてしまったことも、なんというか、いいです。
「は~りぼ~てぇ~はりぼ~てぇ~ ちょ~きょだいな は~りぼてっと♪」