世界が完全に思考停止する前に
たまには文字だけの本もKW登録してみます。
たまにすれば、これまた読みやすーーーい本で、なんというか、わたしの頭の弱さを露呈してますけども。
ここ1、2年の著者のエッセイを寄せ集めた1冊。
全編1~3頁。
内容平易。
(初出もいわゆる大衆誌ばかりです。)
でも、やはり、面白いです。
帯に「今どき、まっとうな意見!」と大書きされてる通り、まっとうな感覚、まっとうな感情、まっとうな意見がただ並べられていると思います。
問題はなぜ“今どき”は、まっとうな思いを並べただけの本が、出版される価値を持ってしまうのか、ということですよね。
わたし、年齢的にはもういい加減ええ大人な訳ですが、大人になってこのかたずっと、「大人ってこんなに幼稚だったんだ。」という感覚を抱き続けていて、(落胆というより驚きに近いです。)そこら辺の感覚が分かりやすく提示されてる気がします。
マンガばかり読んでる人間がこんなこと言ってるのがいろんな意味で笑えますが。
世界の全てはあなたと(わたしと)無関係ではなく、
全てはグレーゾーンに存在していて、そのことの揺らぎと葛藤を放棄してはいけないし、
まずできることは、自覚的になること。
おかしいと思ったことを、大事にしなければ。
曖昧で分かりにくいことと対峙する苦しさから逃れる為に、おかしいことがおかしくなくなる世の中ですから。
一人称を無くした善意や優しさこそが物事をゆがめていきます。
そんな感じの内容です。かなり共感します。
必要なのは想像力だとも思います。
演技をしてるんだ
あなただってきっとそうさ
当事者を回避している
自覚できてるうちはまだましなんでしょうね。