舞姫 テレプシコーラ
遅らばせながら。
10巻に驚く。
予想がつく方にはついていた展開なのかもしれませんが、わたしは驚きました。(正直予想しませんでした。)
そしてここまでマンガの展開と登場人物の動向と心情とに心を揺さぶられたのが久しぶりだったので思わずのKW登録です。
かなりショックを受けてしまった。
マンガ(と言わず物語全般)にはやはりある程度型があり、類型的なキャラクターや類型的な展開というものが存在する思います。特にマンガというのはそういう型を逆手に取って成立させているような流れもあって、そのことをわたしは別段悪いとも思いませんし、むしろ表現としての逞しさすら感じるくらいです。
しかし、類型的な型に寄りかかる、ということは、極論すれば描きたいことが何も無くても描ける、ということだし、キャラクターはただの記号だ、ということになっていくだろうと思います。
やはりそういう作品におそらくわたしは魅力を感じることはできないのだろう、とも思います。
そういう態度からは遥か遠いところにあるのがこの作品なのでしょう。
千花の行動に対して、まるで自分の友人かのように動揺してしまった。
きっとキャラクターが記号ではなく、切れば血のにじむような人間なのです。
すごい。
第1部終了、ということで、今後の展開も期待しています。
六花の今後。消えたきりの空美。
運命は舞姫達をどこに導くのか。
トゥオネラで踊る千花は狂おしいほど悲しいのに、ただただ美しい。
震えます。