竜の学校は山の上
九井諒子という作家さんの短編集。
同人誌やWEB上の発表作を集めたもののようです。
完全にジャケ買いでしたが、非常に良かったのでお勧め。
大人マンガっぽい落ち着いた筆致で、ファンタジー世界の“世界史”じゃない世界を描いた物語や、どこかファンタジー世界が混じったわたし達の世界を淡々とユーモラスに、描いています。
勇者が魔王を倒す旅、なんていうのは、いわばその世界の“世界史”ではないですか。
そういった世界の例えば、進路選択で戦士を選んだ男の子と、僧侶を選んだ女の子の“世界史”の外の学園生活、とか、そんなのあったら面白いのに、とかねてから思っておりましたが、ついにやられたかな、という。(笑)
(あ、ちなみにそんなお話は収録されていません。是非描いて欲しい。/笑)
人とケンタウロスが共存する社会や、竜が存在する社会といった妄想を真剣に、真剣にすれば、こんなにも面白くなるのですね。
画風も作風に合っていて、大変好みでした。
若い方なのでしょうか?
今後の活躍を期待しています。
好みです。
pixiv九井諒子ページ(単行本収録作も読めます。)