少年ノート
綺麗なカラーを描くなあ、とほれぼれしますが、内容もすごくいいと思います。
(ちなみにカバーにパール系の用紙を使ってるのはとても正解だと思います。デザイナーさん、いい仕事してるね!/笑)
振り返るにわたしがマンガを紹介する時多用し過ぎな「丁寧」という褒め言葉ですが、
また使っちゃう。(ボキャブラリーが貧困だから。/笑)
とても丁寧。
絵もお話も、何より人を描くことがとても丁寧。
そして、夏の合唱の練習場の雰囲気や会話を描くというようなことが、本当に丁寧。
だから届くのでしょう。
いろんな年代、立場の人間の思っていることにとても近しく寄り添って、丁寧に描けていると思います。
それを現状破綻なく展開できていて、多分いろんな人がそれぞれ誰かに共感できて(もしくは皆に共感できて)、やさしく心を揺さぶられるのではないかなあ、と思います。
主人公の性格もあってか、やや繊細に感じる作風ですが、描いてる題材(コンクール金賞を目指す合唱部のお話)もあって、少年マンガ的ストーリーの面白さといいバランスなのも好きなところです。
『放浪息子』なんかと似たテイストだけど、バランス的に少し少年マンガ寄り、的な感じ?
別役くんの葛藤と成長はもちろんですが、太田先生の一連のエピソードや、端役ながら正史くんとかも大好きです。
あと町屋と冬子の潮干狩り対決も楽しかった。(笑)
新刊が楽しみなマンガがまた現れてくれました。
なかなか大メジャーなところにはいかないマンガなのでしょうけどもね。