アドルフに告ぐ
初の手塚治虫関係のKWです。
手塚治虫が“神様”なのにはたくさんの理由がありますが、その中の大きな1つに、
最後まで現役として、しかもトップを走り続けた、
という事実があると思います。
『アドルフに告ぐ』に並ぶことのできる長編マンガが一体いくつあるでしょうか。
全ての人間が密接に関わりあい、影響を及ぼしあう。驚くようなところであの時のあの事実が顔を出し、顔も知らない人間の行動が運命の歯車を狂わせていく。
緻密で完璧ともいえる物語。かといって物語のために人間がないがしろになることはなく、物語の中心にはしっかりと人間が描かれている。
すばらしいです。そしてあくまでエンタテインメントであり続けているところがまたすごい。
神業。
『MONSTER』は同じ系譜の長編として、すごくいいところまでいっていると思いますが、結局及ぶことはできなかった、と思っています。