for the rest of my life

ex.ニジの空間(関心空間)

チューネン娘。

もう関心空間でも激しくプッシュされていますが、本当に面白いので。

日本の30歳独身女性の、生活と感情と生態とをリアルに、愛を込めて描いています。

アイコに自分がドンピシャリと重なる方は、それはもう格別に、面白い以上の、複雑な思いを抱かざるをえないでしょうし、(でもきっと、作者の視線が愛にあふれているから、ユーモアに満ちているから、嫌な感じはしないと思います。多分。)

そして、意外に語られてない気もするんですけど、同じ世代の、また、アイコ世代の女性と日常的に接する男性が読んでも非常に面白いと思います。(女性側がそれをどう思うかは、知りません。w でも、マンガはみんなに開かれたものですから!w)

実はこのマンガから一番遠いのは、アイコと自分は違う、と思っている層の女性かもしれないですね。

大人は、女性、男性問わず、実はガキなんですよね。

笑っちゃうくらい。

子どもの頃に想像してた30歳の自分とのあまりの乖離に、時々笑っちゃうのは、きっとみんなそうなんだなあ、と思います。

頭ん中変わってねー。

だから実はこのマンガは、(すごく嫌な言葉ですが)負け犬女の生態を笑おうぜ、という視点を越えた先にちゃんと視線が向いているところが素晴らしいのだと思います。そこが男性が読んでも面白い理由の1つなのでしょう。

こんなガキが世の中を、泣きそうになりながら回しているんだぜ。

ガキがガキじゃないふりで、実はビクビクしながらやってるんだぜ。

愛すべきだぜ。

本当の大人の視線は、自分のガキ性の認識から始まるしかなくて、それがわからなくなっちゃったところから、笑えない世界の悲劇も始まるような気がします。

でも、伊藤理佐、絵がうまくなりましたね…。(偉そう。)

個人的には最後、学さんがきっちり自らのガキ性と向かい合ったところまで描いたところに、すごく愛を感じました。読者層を広げるエピソードかと。

あと、マンガ史上、最もかわいくない猫の1匹と思われるななまんえんが、これまたいい。かわいこぶるななまんえんに泣き笑いしたのはアイコだけじゃないんだぜ。

広く読まれたら面白いんじゃないかなあ、と思うマンガです。

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