戸田誠二
オンラインコミック作家さんです。
衝撃的なクオリティーの作品を描かれていると思います。
『生きるススメ』のあとがきで“持ち込みしても受け入れられなかった”とありますが、不思議な話です。
わたしも『生きるススメ』を書店で見かけて購入して初めて知って、HPも知ったのですが、本当にすばらしいです。
わたしが本当にすごいな、と思った作品はあんまり『生きるススメ』には入ってなかったんだなあ、と思っていたら、2冊目が発売しました。
『アポトーシス』『Happy Birthday』『NO SEX』『幸せ』『反抗ヘンカンキ』あたりは特にいいです。
彼のような才能と幾多の読者との幸福な出会いを可能にした、という意味でインターネットはすばらしい。
わたしたちは、何だって発信できる環境を手にしているんですね。これは希望です。
発信する中身を持つことが大事ですけれども…。
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2008,3,11
元々彼のHP『COMPLEX POOL』の紹介がメインだったこのKWですが、最近は印刷媒体に活動の軸を移された模様なのでカテゴリーを変更しました。
最近IKKI COMIX(ついにこんなメジャー誌に!)から出た『美咲ヶ丘ite』もやはり面白くて。
どんな物事にも正しさと正しくなさは常に同居していて、彼はそのことを非常に大事にしている気がします。
だから彼の短編は、読んでいて常に話がどちらに転がるのかわからない緊張感があって、でも例えどんな結末に着地しようとも何かを残していくだろう信頼があって、つまり不安感と安心感の両方が奇跡のように作品を形作っているのが魅力なのかもしれない、と思いました。
そして、それはこのKWを書いた当初からぶれがないように思います。
とても魅力のある作家さんではないでしょうか。