for the rest of my life

ex.ニジの空間(関心空間)

海月姫

“働いてないニートの30代アフロ女子が集う伏魔殿”(アフロじゃないけど)で繰り広げられるドタバタコメディ。

オタクには愛憎入り交じった興味と関心がある。

オタクって、原始時代に置き換えるとアレでしょう?群れの中で狩りも子育てもしないで、群れの掟も無視して自分の興味のあることをひたすら追求している人ってことでしょう?そんなの本来はそれでも群れにいる価値を認められたごく一部の天賦の才に許された特権でしかなくて、そうでなければとっとと死んでいくわけでしょう?

現代がたまたまそれでも生かしてもらえる世界だった、というだけ。

でも、そういう余裕がある世界を否定はしない。江戸時代の長屋の住人じゃないけど、世の中が何やってるかわかんないような人も食わせる余裕と度量を持ってる状態は、人類が獲得した1つの境地でしょう?そういう度量はいいと思うんだ。

わたしがオタクを好きになれないオタクだったのは、そういう人の中に、“ただ楽だから”そうしてる人や、“ただ勇気が出せなくて”そうしている人が見受けられて、その上その人たちは群れて安心してるから。

甘えてるんだ、はっきり言えば。

そんな人ばかりじゃないし、そんなの関係ない次元で全く社会に興味なく自分の世界に没頭する人もいるだろうし(それはそれによる不都合に全く頓着しない人、腹をくくってる人)、そうしたぬるま湯の中から本当に世界を豊かにする才能も生まれることもあろう。

でも、自分の好きなことが社会と折り合わない、こわい、という所で逃げてしまっている人は、結局自分の好きなことにも誠実じゃないと思うのだ。

許されるからといって自分でないどこかに負荷をかけて楽をしてるのはおかしい。

自分に(駄目なら駄目なりに)誇りが持てないで生きてるのは、違うんだ。

(自分なりの誇りを持てないで生きるのは、実はさほど楽じゃないし。)

わたしは、ちょっとオタクな学生時代、それならオタクのプリンスになってやる!と思ったのだよ。(笑)

東村アキコはきっと容赦なく腐女子たちに切り込み、そして彼女たちに何かを残し、読者にも何かを残すコメディをこれから描いていくのではないか、と期待しています。

1巻とても面白かった。

ひまわりっ』とかともかぶるようだけども、最もまとまっていて読みやすい気がします。今のところ。

世界の輝きに心臓を高鳴らして、それでも我が道を行け!腐女子たち。

いろいろ書いてますが、学生時代のオタクっぽい仲間たちは、今でも一番の友達。

プリンスではないけども。(笑)

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