for the rest of my life

ex.ニジの空間(関心空間)

マンガ

僕の小規模な生活

福満しげゆきのマンガは、やっぱりその全編に漂う生温かいダメさが持ち味という気がします。 ただ、そのぬめりとした生温かいダメさゆえに、読者に「わたしこのままコレ読んでたらダメになっちゃうんじゃないの?」みたいな暗さを残す部分もあって、なんとい…

最強伝説黒沢

仕事で電車もなくなってタクシー相乗りして帰ってきて疲れ果てた頭でなぜか急に気づいてしまった。 『最強伝説黒沢』って、11巻で終わってたの?! ウィキペディアにも完結って書いてある…。 ぐう。そうか。そうだったのか。…ではKWにせねばなるまい。 この…

パティスリーMON

唐突ですがわたしが幼稚園の時なりたかった職業は“本屋さん”でした。 そして素敵なカフェに心ときめかせる女子は多いです。 人って“お店屋さん”好きなんだと思うんですよね。 なんか根っこの部分で。 自分の趣味で埋め尽くして、自分の空間を作り上げて、そ…

F.S.S. DESIGNS

「副読本が無いとわかんないマンガなぞ、マンガの精神に反するわい!」と思いつつ、でも非常に面白いので読み続けざるを得ない、『ファイブスター物語』。 幾多の副読本は意地になって読まずにいたのですが、ついに決定版ともいえるシリーズが刊行開始。 負…

愛すべき娘たち

立て続けによしながふみで。興味がわいて少しづつ読んでいるもので。 このマンガは凄い。 初版2003年かあ…。4年近く読まずにいたのは悔やまれる作品。 そんなわけでこの作品は4年前には世に出ていたわけだけど、少し前にKWにした最近の作『フラワー・オブ…

二階堂係長

既にKWにしている『C級さらりーまん講座』(連載17年!)のキャラクター。 最新刊読んで、電車の中で吹き出してしまって、ついに単体KW登録。 いや、あのね、わたしこういう人になりたかったです。 ほんと、『エスパー魔美』の高畑さんか、この人。(まるで…

フラワー・オブ・ライフ

とても面白かった。 文句無しに面白い。 んが、さらに、ただ面白いだけじゃなくて、このマンガは、読むと感じるある種のひっかかりが、さらにその魅力を高めているように思います。空気感というか。 魅力的な(だが一部を除いては全く普通な)キャラクター達…

榎本俊二のカリスマ育児

榎本俊二が時おり描く、自身が登場するようなレポート、エッセイ系のマンガはとても面白いなあ、と以前から思っていました。 ものすごくかわいくて上手い絵を描かれる方だし、何かいい具合に力が抜けていて、お気楽で幸せ感が溢れていてじわじわと面白い。 …

大東京トイボックス

前作『東京トイボックス』が(おそらくは)打ち切られた理由をわたしは知りませんが、その時わたしは、 「こんな面白い作品が打ち切られるとは。てか、わたしの感覚が違うのかしら…。」 と、悲しかったのです。 しかし、なぜか本屋からこの単行本の平積みが…

舞姫 テレプシコーラ

遅らばせながら。 10巻に驚く。 予想がつく方にはついていた展開なのかもしれませんが、わたしは驚きました。(正直予想しませんでした。) そしてここまでマンガの展開と登場人物の動向と心情とに心を揺さぶられたのが久しぶりだったので思わずのKW登録です…

渋谷区円山町

正直おかざき真里が月9の原作になったりする日が来ようとは想像もしていませんでした。 ファンロードに描いていた頃から気にはなる描き手さんだったのですが、広告代理店の社員との二足のわらじだったり(今は退職されたようです)、何よりわたしにとっては…

たいへん もいじーちゃん

いがらしみきおはとても危険な匂いのする作家、というイメージです。 作品によって驚くほどの振れ幅で作風が違いますが、ニジ的にはどれも共通して、人間の必ず持つ“狂気じみたもの”を徹底的に追及している印象を持っています。(多くの著作を読んでいる訳で…

鉄コン筋クリート

マンガは多分アートじゃない。と思っています。 このマンガは決してアートじゃないから、大好きです。 こういう作品が、(ちゃんと)気安く読める作品として存在しているということに敬意を。 ただ、わたし自身はどうも気安く読めないでいるんですけど。(笑…

アバラ

帯に「諸星大二郎推薦図書!!」と大書き。 「時々、自分でもこんな絵を描きたいと思う絵に出会うことがあるが、弐瓶氏の絵はまさにそういう絵だ。」なるコメントまでついていて、それだけで強く惹かれて買ってみました。 なるほど格好良かったです。 興奮しつ…

大阪ハムレット

毎度似たような人情ものばかりですが、やはり良かったので。 森下裕美の最新刊。 時々覗いているマンガ評論系のブログで、「これが森下裕美の絵の完成形か。」と紹介されていて、とても興味を持ち、読んでみました。 大阪を舞台に、様々な事情と感情を抱えた…

のだめカンタービレ

今最も“マンガのワクワク”を感じさせてくれる作品。 少女マンガ的な癖がない描写なのできっと男性読者も多いのでは?だからこんな大人気になったのでは、と思います。 少年マンガと少女マンガのいいとこ取りみたいな強さがありますよね。 カンタービレ!そう…

ソラニン

作者の「浅野いにお」は別にKWをたてていますが(ニジの初KW)、非常に良かったので作品単体で。 わたしは基本、単行本で読む派なのですが、1巻と2巻で驚く程印象が変わった作品でした。 1巻の最後に物語上、非常に大きな事件がおきるのですが、それを境…

チューネン娘。

もう関心空間でも激しくプッシュされていますが、本当に面白いので。 日本の30歳独身女性の、生活と感情と生態とをリアルに、愛を込めて描いています。 アイコに自分がドンピシャリと重なる方は、それはもう格別に、面白い以上の、複雑な思いを抱かざるをえ…

田中圭一

うーん。 ずっとKWにしたかったのだけど、内容がアレなので、せずにいました。 でも、今日、なぜかする気分なのでします。 熱のせいかもしれません。 今は主に手塚治虫絵で下ネタを描くマンガ家さんですが、 昔は手塚治虫絵以外でも下ネタを描くマンガ家さん…

笑う大天使

鮮やかな作品。 一体どこへ連れて行かれるのかと、ハラハラドキドキしながら読み進めるうち、 くすりと笑い、 ゲラゲラ笑い、 ほろりと泣いて、 あっという間に読み終わると、なんとも鮮やかに輪が閉じている。 そこには何の破綻もなく、ストーリーを思い返…

失踪日記

別に熱心なファンではないんですけど、本屋で一瞬我が目を疑いました。 「吾妻ひでおの新刊!?」 世の中で大きく「不条理マンガ」という言葉が踊った10年くらい前のブームの頃というのは、やっと世間が吾妻ひでおに追いついてきたということだったんだろう…

ひみつの箱

少し重くて、少し暖かい、童話。 とても面白かった。 事故で体の成長を12歳のまま止めてしまった男が、わけあって小学生として暮らしていて、その彼と、その周りの子どもや大人の、それぞれの人生と秘密を丁寧に重ねていきます。 もともとこういう短編を積み…

怖畔

すいません。 ここ数日、なぜか彼の事で頭がいっぱいです。 …言い過ぎました。頭の7割くらいです。 突然にやってきたマイブーム。 逸刀流、酒宴後の10人の一人。 ロイハー!ロイハー! 2006年初KWがこれかよ…。

ピューと吹く!ジャガー

このマンガの周辺には「これ面白がれなきゃ、ヤバくね?」的な読者をふるいにかけるようなやな感じを少し感じていて、ちょっと抵抗していたんですが、やっぱり気になるし(特にカバー絵)、読まずに判断するのも良くないよね、ということで読んでるんですが…

沈黙の艦隊

サイレント セキュリティ サービス フロム ザ シー!! と、いうわけで、なぜか今さら文庫で一気買いして一気読み。 読ませる。ぐおおと読ませる。 剛胆な大娯楽作。 でも決して荒唐無稽と一蹴することはできない力があります。 そりゃあ潜水艦が空は飛ばな…

野比のび太

人間。 とても、人間。 のび太を見ていらついたり、つらく感じたり、憎らしく感じたりする時は、 きっと自分が疲れてる時だろうと思います。 だって彼は鏡みたいにわたし達を写すんだから。きっと。 日本の生んだ、最高のキャラクターの一人。 わたしの人生…

ジャカランダ

「え。えーーーーーー?!」 が、一読後の感想。(アホですね。) 同時に一読後すぐにPCを立ち上げてこれ書いてるので、見当違いな感想だったら申し訳ないと思いますが、瞬発力をもって登録しておくべきマンガかも、という気もしたのであえて書くことにしま…

自虐の詩

名作だと思うし、新しかったし、もちろん大好きだし、 でも、ここまで有名になってしまうとどうも気恥ずかしくてKWにできないでいたマンガ。 今日、やっぱり鼻水まで“たらして”というより“流して”号泣してしまいましたので、観念してKW登録。 うねるストーリ…

放浪息子

とても丁寧な作品。 帯に“思春期手前の少年少女。その揺れる心を描く”とありますが、その辺を本当に丁寧に描いてると思います。 主人公達のような一般的でない嗜好を持つ人はそう多くはないんでしょうが、それはあくまで切り口であって、思春期手前にこのマ…

北道正幸

いやあ、上手ですよね、本当に。 脱力系なギャグもこのくらい突き抜けると気味がいいですし。 しかし、『プーねこ』はいいんですけど、『ぽちょむきん』の5巻以降ってのは、 どうなってるの?